家庭教師の先生は大きく、大学生・社会人・プロに分けられます。
家庭教師を始めるときには、どんな先生が良いか希望を出すことができます。どの先生が良いかはお子さんによって違うため、各先生のメリット・デメリットを理解して決めることが大切。
ここでは、「大学生と社会人の先生の違い」を解説します。
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大学生の先生のメリット・デメリット
【大学生のメリット】
- 若いため、コミュニケーションが上手。
- お子さんの気持ちを理解しやすい。共感を得やすい。
- 最近の中学校・高校・大学の事情をよく知っている。
- 指導料がお値打ち。
【大学生のデメリット】
- 人によっては、常識・マナーができていない。
- 人によってはバイト感覚が強く、責任感に欠ける。
- 経験が浅く、指導を物足りなく感じることがある。
- 高校受験対策は対応できるものの、私立中学受験・大学受験には不向き。
大学生の先生に教えてもらうメリットは、「若さ」と「料金」
大学生の先生は「若さ」が大きなメリット。お子さんと年齢が近いため、お兄さんやお姉さんのような雰囲気で、気さくに優しく教えてくれます。スマホ・ゲーム・YouTubeなど、お子さんが好きなものを先生がよく知っていることも多いです。
子どもの指導をする上で、先生の学歴や指導の経験は確かに大切。ただ、コミュニケーション能力も非常に重要です。
「子どもの心をつかむ力」という面では、社会人より大学生の先生がむしろ有利。いくら経験豊富でも、お子さんに共感しながら教える内容を伝えられないと、学力は伸びにくいです。
大学生の先生はお子さんと上手くコミュニケーションをとれる人が多く、特に小学生・中学生の指導に向いています。
さらに大学生の先生は、最近の新しい受験を経験しているのもメリット。
年齢の高い先生は「僕が学生の頃は共通テストじゃなく、センター試験だったんだよ」のような話をよくしますが、ハッキリ言って今の子どもには関係ない話。「今まさに現役の大学生」というだけで、大きな意味があります。
また、大学生の先生は料金的にお値打ちなことが多いため、なるべく費用を抑えたい場合にもおすすめです。
ただ、「ハイレベルな学校を目指したい場合」や「ある程度の学力があるお子さんの場合」は、大学生の先生では対応しきれないことがあります。こうした生徒には、経験豊富な社会人の先生が向いています。
また、大学生の先生のデメリットに、「常識・マナーに欠けることがある」ということも挙げられます。
先生は家庭教師会社の研修を受けて指導をスタートするため、基本的な常識・マナーはわきまえています。ただ、人によってはいわゆる「バイト感覚」で家庭教師をすることがあり、注意が必要。
【先生が家庭教師会社の研修で学ぶ常識・マナーの例】
- 指導前・指導後には必ず挨拶をする。
- 授業中にスマホを触らない。
- 無断での遅刻・欠勤、頻繁に急な予定変更をしない。
- 清潔感のある服装・身だしなみで指導へ向かう。
先生は上のような研修を受けていますが、それでも時間を守らなかったり、挨拶ができなかったりする人は残念ながらいます。この場合は家庭教師会社のスタッフへ連絡して、先生を変更してもらうと良いでしょう。交代費用はほとんどの場合は無料です。
紹介された先生が大学1〜2年生・未経験の場合、念のため注意を
大学1〜2年生の先生は高校を卒業して間もなく、数多くいる先生の中でも特に経験が浅いです。
もし家庭教師会社で紹介された先生がこうした人の場合、お子さんの勉強をしっかり見てもらえるか、本当に任せて大丈夫かを、最初のうちはしっかり見ておきましょう。
大学1年生で未経験でも、その分だけ頑張って指導してくれる人もいるため、一概に「1年生で未経験だから良くない」というわけではありません。
大学2年生の先生はある程度経験のある人も多いですが、中には2年生から家庭教師を始めた人もいます。こうした人は大学1年生の先生と同じく、授業が軌道に乗るまではしっかりチェックしておくべき。
大学3〜4年生・大学院生の先生は経験のある人が多く、若さもあって良い
大学3〜4年生の先生や大学院生の先生は、良い人が多いです。20代前半という若さがありつつ1年や2年から講師をしている人も多く、経験豊富。高校受験なら無理なく対応できる人も多く、人によっては中学受験や大学受験もこなせます。
また、指導経験が豊富な先生の多くは、ご家庭への対応や常識・マナーにも慣れています。これができていないと、家庭教師を続けられないためです。大学3〜4年生・大学院生の先生は特に問題なく、安心して指導を任せられます。
ちなみに管理人としては、
「社会人(20〜40代) > 大学3〜4年生・大学院生 > プロ(料金が高いため) > 大学2年生 > 大学1年生」
という順でおすすめ。もちろん大学1〜2年生にも良い先生はいますが、当たり外れは正直あります。
学歴は指導力に関係はあるものの、「相性」が大切。高ければ絶対に良いわけではない
大学生の先生を判断する上で、学歴は大きなポイント。「東京大学 文学部 偏差値」のように調べると偏差値を調べられますが、偏差値60以上は高学歴と考えて良いです。
学歴が高いほど良い先生と思われがちですが、偏差値50〜55くらいの大学の先生でも、良い人はたくさんいます。
あまり決めつけるのは良くありませんが、全体的な傾向として、先生の学歴で下のようなことがいえます。
普通の先生 (大学偏差値50〜55) |
高学歴 (大学偏差値60以上) |
|
---|---|---|
知識 | ◯ (普通) |
◎ (豊富) |
受験への対応 | △ | ◯ |
常識・マナー | △〜◯ (人による) |
◯ (ある程度しっかり) |
コミュニ ケーション力 |
◯ (明るめ) |
△ (固め) |
向いている お子さん |
・勉強が苦手・嫌い ・やる気が低い |
・学力がある程度ある ・やる気がある |
全体的に高学歴な先生のほうが良さそうに見えますが、注目すべき点は「コミュニケーション力」。親御さんや生徒さんと打ち解けやすいのは高学歴な先生より普通な学歴の先生で、勉強が苦手なお子さんに向きやすいです。
お子さんが勉強を苦手な場合、いきなり難しいことを説明されても理解できません。平均レベルの先生はコミュニケーション力を活かして、「この問題、難しいよね」「ここ、先生も苦手だったんだよ」「ところで、やっていたゲームは最近どう?」のように、雑談を入れながら楽しく教えてくれます。
学歴の高い先生はたんたんと説明してしまい、お子さんが「つまらない」と感じてしまうことがよくあります。また、「こんな問題も分からないの?」「これが分からなかったらマズいよ・・」のように、冷たい言葉をかけてしまうことも。
「レベルの高いことを勉強したい」というお子さんなら良いですが、モチベーションを引き上げる力が低めといえます。
逆に言えば、高学歴でコミュニケーション力もある先生は、かなり良い可能性が大。全てをバランス良く備えている先生は少ないですが、巡り逢えたらラッキーといえます。
また、少し高学歴な先生のデメリットを強調してしまいましたが、「勉強を頑張りたい」「難関校を目指したい」というお子さんにとっては、むしろ学歴の高い先生が活躍します。基礎固めに加えて、応用レベルもしっかり教えてもらいましょう。
社会人の先生のメリット・デメリット
社会人の先生は経験豊富で、しっかり教えてもらえる人が多いです。メリット・デメリットは、下のようになっています。
【社会人講師のメリット】
- 経験豊富な人が多いため、幅広いお子さんにしっかり対応できる。
- ハイレベルな内容も、指導できる人が多い。
- マナーを守れる人が多く、スムーズにやりとりしやすい。
【社会人講師のデメリット】
- 40代・50代の先生は、お子さんの気持ちを理解できないことがある。
- 仕事や家事があり、臨機応変な対応をしにくい。
社会人で家庭教師をしている人は意外と多く、仕事終わりの時間や休みの日、家事や育児の合間に指導をしています。また、家庭教師や講師の仕事を専門にしている人もいます。
社会人講師は「経験豊富」というのが大きなメリット。学生の頃から家庭教師のアルバイトをしていた人が多く、5年や10年など、長く勉強を教えている人もたくさんいます。
長く家庭教師をしている先生は何度も同じ内容を教えているため、指導の仕方やお子さんへの接し方に慣れています。また、社会人経験があるため家庭とのコミュニケーションも上手く、人によってはハイレベルな指導もできます。
学校のテストで上位を狙いたい場合や、偏差値の高い高校を目指すなら、社会人の先生がオススメです。
ただ、経験豊富でも40代や50代の先生はお子さんとの年齢が離れすぎていて、相性が合わないこともあります。正直なところ、「カタい雰囲気で勉強を教えるだけの中年先生」はお子さんが嫌がりやすいため、できれば20代後半〜30代の先生がおすすめです。
先生は「学歴・指導経験」だけで決めない!
家庭教師は勉強を教えてくれる人なので、「偏差値の高い高校・大学出身の先生」や「指導経験が豊富な先生」など、学力に注目してしまいがちです。
ただ、良い先生かどうかの判断には、学力だけでなく「人柄」や「コミュニケーション能力」も大切。経験豊富な社会人のほうが良いと考える家庭は多いですが、指導経験は少なくてもお子さんの心を上手くつかめる大学生のほうがお子さんに合うこともあります。
大学生と社会人の先生それぞれに、どんなお子さんが合いやすいかを紹介します。
勉強が苦手な場合には「大学生」
大学生の先生が向きやすいのは、「勉強へのモチベーションが低いお子さん」です。
【こんなお子さんには大学生の先生】
- お子さんが小学生・中学生。
- お子さんが勉強嫌い・苦手。
- どうやって勉強すればいいか分からない。
- つい勉強をサボってしまう。
- とりあえず、平均レベルまで点数を上げたい。
- 大人の前で緊張してしまう。
上のような場合、大学生の先生を希望しましょう。
勉強がある程度好きな場合には「社会人」
社会人の先生が向きやすのは、「勉強へのモチベーションがある程度高いお子さん」です。
【こんなお子さんには社会人の先生】
- リードして教えてほしい。
- 大学生の先生が合わない。
- もっと点数を伸ばしたい。
- 上位の高校を目指したい。
- 自分で勉強できるけど、フォローをしてほしい。
上のような場合は、社会人の先生を紹介してもらいましょう。
家庭教師会社に、先生の希望を出すときのポイント
家庭教師会社に先生の希望を出すときは、次のポイントを基準に考えておくと良いです。
【どんな先生が良いか考えるときは、次のポイントをチェック!】
- 先生の学歴(高学歴 or こだわらない)
- 指導のスタイル(指導の仕方)
- 性別
- 性格・人柄
- 指導の希望曜日・時間帯
- その他細かな希望
「どんな人がいいかよくわからないから」と家庭教師の会社任せにすると、お子さんとあまり合わない先生が担当になる可能性があります。上のポイントをひとつずつ考えてみることで、相性の良い先生を紹介してもらえる可能性がアップするはず。
それぞれについて、詳しく見ていきます。
先生の学歴(高学歴 or こだわらない)
上でも解説しましたが、学歴は大きなポイント。
全体的には
勉強がある程度はできる。難関校を狙いたい。 → 高学歴な先生がおすすめ。
という感じで選ぶと良いです。
先生の指導スタイル(優しく楽しく or 厳しめ)
先生によって性格・人柄・指導スタイルは違います。優しく楽しく教えてくれる先生もいれば、厳しく教えてくれる人もいます。
お子さんもそれぞれ、褒めて伸びるタイプなのか、厳しく教えてもらうほうが良いタイプなのかは違うはず。
普段の様子から、どんな先生が合いそうかを考えてみてください。
基本的には優しくていねいに教えてくれる先生のほうが、多くの子供にマッチしやすいです。どちらのタイプの先生が良いか迷う場合、家庭教師会社のスタッフに相談してみてください。
先生の性別(同性 or 異性)
先生の性別も、希望があれば出しておきましょう。基本的には、同性の先生に教えてもらうほうがおすすめです。子供が緊張しにくく、親近感がわきやすいためです。
また、先生は指導へ向かう前に、家庭教師会社の事務所で研修を受けています。このとき、「子供とLINEなど、連絡先の交換をしない」「恋愛関係にならない」ということを厳重注意されています。
異性の先生に教えてもらうことで、恋愛などのトラブルになることは少ないですが、万が一ということはあります。強いこだわりがなければ、同性の先生を希望するほうが良いでしょう。
(参考)家庭教師で先生を紹介してもらうとき、異性の講師は大丈夫?同性のほうが良い?
先生の性格・人柄(明るくて活発 or 落ち着きがある)
先生の性格・人柄も、希望があればスタッフに伝えておくと良いです。
先生の性格は大きく分けると「明るく楽しいタイプ」か「落ち着いたタイプ」に分かれます。
多くのお子さんに合いやすいのは、「明るく楽しい先生」。子どもの興味を引きやすく、勉強に対する前向きな姿勢を作ってくれます。
ただ、場合によっては「あまりテンションが高い先生はイヤ」「落ち着いていて優しい先生のほうがいい」という場合もあります。親子で相談して、どのような性格の先生が良いか考えると良いです。
先生に指導してほしい曜日・時間帯
家庭教師の先生は、それぞれでスケジュールが違います。大学へ通って勉強している先生がいたり、社会人として仕事をしていたりするため、それぞれで空いている曜日や時間帯を確認する必要があります。
また、お子さんも部活や習い事などで、空いていない曜日や時間帯があるはず。
そのため「毎週月・水・木・金のどこかで、19時から教えてもらえる先生に教えてほしい」のようにスタッフへ伝えると、予定に合う先生を紹介してもらえます。なるべく候補の曜日・時間帯は広いほうが、候補としてマッチする先生が多くなります。
また、指導の曜日や時間帯は、指導が始まってから変更OK。
指導のスタート後は、先生と直接連絡を取り合うことになります。そのため電話やメール、LINEなどで保護者が連絡をして、先生と予定を合わせると良いです。
ちなみに指導の曜日や時間を頻繁に変更すると、先生が対応できずにやめてしまうことがあります。そのため「基本は毎週水曜日の19時から。場合によっては相談」のように、固定の日時を決めると安心です。
その他、細かな希望
上の項目以外に細かな希望があれば、スタッフへ伝えてみましょう。希望に100%合う先生を紹介してもらうのは難しいですが、できるだけ考慮してもらえます。
- 車で来てくれる先生。
- 子供が漫画やゲームが好きなので、話を合わせられる先生。
- なるべく近くに住んでいる先生。
- テスト前の時期に、指導回数を増やしてもらえる先生。
- 子供の志望高校を卒業した先生。
細かすぎる要望は聞いてもらえないこともありますが、なるべく良い人を探すなら、上のような希望を考えておくのも良いでしょう。
希望や相性が合わない先生は、無料で変更できる
希望を伝えて先生を紹介してもらっても、場合によっては相性が良くないケースもあります。家庭教師会社のスタッフは先生をしっかりと厳選してくれますが、完璧ではありません。
指導がスタートして「この先生、合わない・・」という場合、家庭教師会社に連絡すれば無料で変更してもらえます。
ただしこの場合、あらためてスタッフが先生とスケジュール調整や研修などをしてくれるため、10日~2週間ほどかかることが多いです。この間は授業がストップしてしまうため、お子さんが自分で勉強を進める必要があります。
また、「あの先生も合わない、この先生も合わない」と交代を繰り返していると、勉強が進みません。「この先生ならやっていけそう」と思えたら、半年~1年は続けて教えてもらうと成績が伸びやすいです。
大学生と社会人の特徴を知って、お子さんに合う先生を紹介してもらおう
大学生と社会人の先生は、それぞれにメリット・デメリットがあります。どちらがお子さんに合うかを考えて希望を出せば、ベストな先生を紹介してもらえるはず。すると、よりスムーズに成績が伸びやすくなります。家庭教師は上手く使えば学力アップにとても効果的なので、ぜひ考えてみてください。
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