中2になると、少しずつ高校受験を意識し始めることも多いもの。いま不登校の場合、「高校に行けるかな・・」と不安になることもあると思います。
ただ、高校受験は中3の冬で、中2ならまだ間に合う時期。これから準備や対策を少しずつ始めれば、高校に行くことは十分できます。
ここでは「中2で不登校からの高校受験」を解説します。
公立高校は出席日数・内申点が影響するため、難しい可能性あり。私立は中2から勉強すれば、受験には間に合う!
高校は大きく分けると公立と私立があり、公立は出席日数と内申点も入試の評価に影響します。不登校の期間が長いと出席日数が足りなくなり、公立高校には入学できない可能性があります。
ただ、「何日休むと公立に行けなくなるか」は住んでいる都道府県や高校によって違い、ハッキリ決まっていません。いま中2の場合、学校に復帰できれば、中3の高校受験にはあまり影響しない可能性もあります。もし頑張って学校に行けそうなら、中学校の先生とも相談すると良いです。
私立の高校は出席日数や内申点が入試に影響せず、あくまでも英語や数学の試験で合格が決まります。そのため私立は不登校でも狙いやすく、一番スムーズ。これまで勉強をあまりしていなくても、中1の内容とこれまでの内容なら、今から頑張れば取り戻せます。
私立高校に行きたい → 今から勉強を始める。
まずは中1英・数の復習をしながら、いま学校で進めている内容に追いつく。勉強の習慣ができてきたら、国・理・社も少しずつ復習
高校受験に向けて今からやるべきことは、まず「英語」と「数学」。この2つは勉強のボリュームが大きいためです。
やるべきことはシンプルで、
- まずは中1の復習。
- いま学校で習っている内容まで追いつく。
この2つを意識して進めましょう。
英語も数学も、使う教材は「学校のワーク」と「教科書」で十分。ワークは書き込みがあるかもしれませんが、隠しながら使うと良いです。ワークの問題をあらためて解き直しながら、わからない部分は教科書に戻って復習しましょう。
勉強を始めて少しずつペースができてきたら、国語・理科・社会も復習すると良いです。
この3科目も英・数と同じで、学校のワークを最初から解き直しつつ、教科書を確認します。
中3になると中1・中2の2学年分を復習する必要がありますが、今の学年が中2ならまだ間に合うはず。コツコツと進めていきましょう。
「1日1時間は勉強しよう」のように、勉強の目標を立てて始めよう
不登校は時間があるように思えても、意外とだらだら過ごしてしまうことはあるもの。そのため、目標を立ててから勉強を始めると良いです。
- 1日1時間は勉強する!
- ごはんの前は勉強する!
- 今月は中1数学のワークを50ページまで終わらせる!
上のように自分の中に目標をもつことで、より頑張りやすくなります。
また、「1日5時間は勉強する!」のように、いきなりたくさん勉強しようとする人もいますが、これはあまりおすすめしません。すぐに挫折してしまう可能性が高いためです・・。
勉強は高校受験、さらには高校に進学したあとも続くため、「無理なく取り組める時間で続ける」ということが大切。
目安としては、
英・数に加え、国・理・社も勉強する場合:1日1.5〜2時間(1日あたり英・数+1科目)
というイメージで勉強すると良いです。
いきなり1時間がつらく感じるなら、まずは1日30分から始めても大丈夫。慣れてきてから少しずつ、時間を増やしましょう。
通信制高校は中学校で不登校の人でも入りやすく、最近は環境も整っている。「高校に進学できない」ということはない
最近は公立高校・私立高校だけでなく、「通信制高校」を選ぶ人も増えています。
通信制高校とは、学校に通わず家で勉強するスタイルの高校。年に数日は試験を受けるために通信制高校の校舎へ行く必要がありますが、それ以外は映像授業やレポート課題での学習が基本です。
通信制高校も公立と私立があり、どちらも不登校の人でも入学しやすくなっています。また、サポートが充実している私立でも年間10〜20万円ほどの学費ですむところも多いため、私立の通信制高校を選ぶ人が多くなっています。最近はプログラミングや美容など、特徴的なカリキュラムの学校も増えていて、通信制高校もひとつの選択肢となっています。
通信制高校の入試は書類・面接・作文の場合が多く、英語や数学などの試験がある学校は少なめ。面接や作文もあまりにひどくなければ合格できるため、「不登校で行ける高校がない」ということは最悪でもありません。
自分だけで勉強するのは、かなり大変。週に1〜2回は、学習塾や家庭教師の利用がおすすめ
いま不登校でも中2からきちんと勉強を進めれば、高校受験の頃には挽回のチャンスが十分あります。
ただ、自分で目標や計画を立ててコツコツと勉強するのは、かなり大変。途中で「ダメだ、やっぱり難しい・・」となってしまう可能性はあります。
そのためできれば、学習塾や家庭教師を利用して、週に1回か2回は先生に教えてもらうのがおすすめ。
特に家庭教師なら先生が家に来てくれるため教室へ通う必要がなく、周りの人の目も気になりません。さらに最近はオンラインで教えてもらうこともでき、先生が家に来ない形でタブレットやパソコンを使って授業を受けられます。
不登校の生徒さんは家庭教師を利用することが多いため、「不登校サポートコース」を用意している会社もあります。多くの会社で無料の学習相談や体験授業を行っているため、「これからは勉強を頑張ろう」と思ったら考えてみてください。
(参考)不登校におすすめの家庭教師、評判の良い人気の会社を紹介
中2なら、不登校でも高校受験には十分間に合う。まずはできることから始めよう
いま中2で不登校でも、高校に行くことはできます。
公立に行きたい場合、まずは出席日数や内申点が大丈夫か学校に相談。学校への登校を頑張る必要があるかもしれませんが、公立高校に行ける可能性は不登校でもゼロではありません。
私立に行きたい場合は出席日数・内申点が影響しないため、これまでの復習に力を入れましょう。いきなり長時間の勉強は必要なく、1日1〜1.5時間くらいをコツコツ続けるだけでもかなり取り戻せます。家庭教師や学習塾なども活用すれば、しっかりと学力を固められるはずです。
まずはできることから始めてほしいと思います。頑張ってくださいね。