塾に通っていても「家庭教師のほうがいいかな」と思ったり、家庭教師を利用していて「塾のほうがみんな通っているし、安心かも・・」と思ったりすることはあるもの。
塾と家庭教師はどちらか一方と考えがちですが、場合によっては併用も効果あり。ただ、どちらも中途半端になってしまう可能性もあるため、注意は必要です。
ここでは、「塾と家庭教師の併用」について解説します。なお、ここでの「塾」とは個別指導ではなく、集団授業の塾を指します。
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基本的にはどちらか一方で十分。ただし目的がハッキリしていれば、併用もあり。よくある5パターン
最近は塾も家庭教師も良質なサービスが多く、どちらか一方でも十分な学習効果があります。カリキュラムや実力のある先生、相談できるサポート体制などを整えてくれていて、それをしっかり活用すれば、学力はアップするはず。
ただ、次のように目的がハッキリしている場合には、塾と家庭教師、両方を合わせて利用するのも良いです。
- 中学受験塾のフォローを家庭教師にお願いする。
- 塾を中心にしつつ、苦手科目を家庭教師で教えてもらう。
- 塾でインプット、家庭教師で演習の解説をしてもらう。
- 家庭教師をメインに、塾の環境(受験情報・自習室・質問相談)を利用する。
- 塾を中心に、オンラインの家庭教師で有名大学の先生から刺激を受ける。
中学受験塾のフォローを家庭教師にお願いする
塾と家庭教師の併用でよくあるのが、中学受験の勉強をする場合。
大手の中学受験塾は合格のために本気のカリキュラムを組んでいて、濃密な授業に加え、宿題もたくさん出すのが一般的。これをこなし切れば確かに学力はつきますが、あまりの大変さにやる気が下がってしまったり、塾についていけなくなってしまうお子さんもいます。
こうした場合に、家庭教師の併用は効果あり。塾で習った内容の復習や宿題のフォローをしてもらうことで、より効果的に塾を活用しやすくなります。
塾の勉強へついていくために家庭教師を利用するのは、少し不思議な感じがするかもしれません。ただ、それだけ中学受験は大変ということでもあり、併用しているご家庭は意外とあります。
中学受験 家庭教師ドクターや一橋セイシン会は、「大手塾(SAPIX・日能研・四谷大塚など)のフォローも万全」のようにうたっていて、中学受験の場合は併用がそれだけ一般的ということです。
塾を中心にしつつ、苦手科目を家庭教師で教えてもらう
基本は塾での勉強を重点に置き、苦手な科目だけ家庭教師で教えてもらう方法もあります。
集団塾で授業を担当するのは多くの場合、高い実力をもつ先生。わかりやすく、ていねいに教えてくれます。
ただ、苦手意識がある科目の場合、集団授業だとついていけなくなることもあります。また、「もう少し、じっくりと教えてほしい」という場合も、ほかの生徒さんがいるため先に進んでしまいます。
「英語と国語は塾、数学は家庭教師」のように、科目を分ければ併用の意味があります。また、家庭教師は質問をしやすいため、塾で習っている科目のフォローもしてもらえます。
塾でインプット、家庭教師で演習の解説をしてもらう
「塾はインプット、家庭教師はアウトプット」と考えて利用する方法もあります。
集団授業は確かにわかりやすく質が高いものの、それだけでは不十分。知識・内容をインプットしたら、それを活用するアウトプット(演習)が必要です。
つまり自習の時間に問題演習をすることになりますが、ここで多くのお子さんはつまずきがち。
「わかる」と「できる」は大きな差があり、できるようになるには演習を通して、あやふやな部分や疑問点を解消していかないといけません。ただ、「ここはどう解くのだろう」とひとつひとつ考えるのは、けっこう大変なものです。これがつらくなり、勉強が嫌になってしまうお子さんもいます。
ここで家庭教師を併用すれば、塾の内容を踏まえて演習を手伝ってもらうことができ、しっかりと実力をつけられます。理解できている部分はさっと飛ばしてもらい、わからない点を集中的に解説してもらえるため、演習の効率もアップするはず。
塾によっては確認テストや演習の時間を作り、実践力の養成までフォローしてくれる場合もあります。ただ、多くの場合は授業での解説が中心で、「演習は各自で頑張りましょう」というスタンスのところが一般的。家庭教師を演習のために利用するのは、ひとつの方法といえます。
ただ、「家庭教師だけで、演習も十分」と考えるのは、これもまた危険。自習の時間も復習したり、新しい問題に取り組んだりする必要はあります。
家庭教師をメインに、塾の環境(受験情報・自習室・質問相談)を利用する
メインの授業を家庭教師にして、塾の環境を併用するパターンもあります。
家庭教師は1対1指導で、完全にペースを合わせて教えてもらえるのがメリット。お子さんによっては、集団授業より合う場合もあります。
ただ、受験に関する情報は、塾のほうが豊富。同じ志望校の生徒さんが通っていることも多く、それだけ過去の指導例やノウハウが蓄積されています。また、自習室や質問できる先生が待機していることも多く、環境を目的に塾を利用する価値はあります。
塾を中心に、オンラインの家庭教師で有名大学の先生から刺激を受ける
最近はオンラインで1対1の指導をしてくれる家庭教師(個別指導)のサービスも増えています。こうしたサービスを塾と併用して、指導に加えてモチベーションアップに役立てるのも良いです。
オンライン家庭教師のメリットは、「全国の先生が候補になる」ということ。
これまでの家庭教師では、どれだけ良い先生がいても、家に訪問できなければ指導を受けられません。オンラインなら遠くに住む先生に教えてもらうこともできるため、「東大生の先生に教えてほしい」「医学部の先生に教えてほしい」という希望も叶います。
東大生や京大生に教えてもらえるのは、とても魅力。もちろん有名大学だから絶対に良いというわけではないものの、お子さんにとって刺激になることも多いです。
数学や英語などの指導に加えて、「どう勉強していたのか」「中学生や高校生のときは、どう過ごしていたのか」などを聞いてみるのも、とても参考になるはずです。
「何となく不安だから」で併用するのは、逆効果になる可能性あり
塾を利用していると家庭教師が、家庭教師を利用していると塾が気になることは、よくあります。
ですが、「何となく不安だから、両方をやっておこう」と考えて併用するのは、おすすめしません。
これは目的がハッキリせず、中途半端になりやすいため。お子さんの労力や時間、さらにお金も無駄になってしまうため、「本当に必要なのか」をよく考えることが大切です。
むしろ併用することでこれまでひとつに絞っていた勉強も分散してしまい、「逆に深い勉強ができなくなってしまった」ということもあります。気をつけましょう。
塾と家庭教師を併用する場合、料金は月5〜10万円が目安。費用が高くなることは念頭に
塾と家庭教師の併用で気になるのが、料金。両方の費用がかかるため、やはり金額は高くなりがちです。
どれくらいの額になるかは塾や家庭教師によっても、授業時間・授業回数・科目によっても変わります。
一概には言えませんが、塾も家庭教師も月2万円ほどからのところが多いため、月5〜10万円ほどはかかります。もちろん授業を増やせば、それだけ金額も上がります。
月10万円というと年間120万円で、これは大手の大学受験予備校と同じくらいの金額。こう考えると塾と家庭教師の併用は「高すぎて手が出ない」というわけではないため、利用する目的があるなら考えてみるのもおすすめです。
授業と自習はバランスが大切。消化不良にならないよう、十分に注意を
上でも触れていますが、塾も家庭教師も確かに学力アップに効果的ですが、それだけでは不十分。授業内容を落とし込むための自習時間が、どうしても必要です。
授業ばかりで自習の時間が取れないと消化不良になり、かえって伸びにくくなることもあります。それぞれのバランスをしっかり考えて併用しましょう。
塾・家庭教師は、どちらか一方に集中がおすすめ。併用する場合は、よく検討を
塾と家庭教師は、基本的にはどちらか一方にしておくべき。併用することで中途半端になることもあるため、特に「何となく不安だから」という理由で利用するのはやめておきましょう。
ただしここで紹介したように、きちんと目的があって両方を活用するのは、良い結果になる場合もあります。親子やご家族で相談して、併用するかどうかを決めてみてください。また、迷ったら塾や家庭教師の担当者に話を聞いてみるのもおすすめです。
なお、家庭教師を探すのに便利なのが「家庭教師比較ネット」というサービス。イトクロという教育系の大手企業が運営していて、人気の家庭教師会社をまとめて検索。1社ずつ問い合わせる手間を省けます。
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