トライや学研など、ほとんどの家庭教師センターは、指導前の先生に「研修」をしています。
家庭教師センターのホームページなどには、「こちらで研修をしてから先生が指導へ向かうため、安心です」のように書かれていることが多いです。ただ、研修の内容がどんなものなのか、気になることもあると思います。
研修といってもその内容が適当だと、先生に安心して子供の指導を任せられません。
そこでここでは、「家庭教師センターが先生にする研修内容」を紹介します。
管理人は複数の家庭教師センターで指導経験があり、内部スタッフとしても働いていたことがあります。各センターによって内容に多少の違いはあるものの、基本的な研修内容は共通しています。
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家庭教師センターが講師に研修をする目的
そもそも家庭教師センターが先生に研修をする理由は、「指導の質を高めるため」です。
家庭教師の先生には大学生が多く、指導スキルや常識的なマナーを身につけていないことがあります。そのためセンターのスタッフが何も伝えずに指導を依頼すると、先生が家庭とトラブルを起こしてしまうことがあります。例としては「指導中にスマホを触る」「数学を教えるべきなのに、先生が得意な英語の指導をしてしまう」などです。
家庭教師センターは多くの先生に指導を依頼する中で、「講師にどんなことを前もって伝えるべきか」というノウハウがあります。これを指導前に伝えることで、トラブルなくしっかり授業ができるようになるわけです。
ちなみにこうしたノウハウは、長く運営している家庭教師センターほど充実している傾向にあります。トライ・学研・あすなろ・ノーバス・学参など、名前を聞いたことがある会社は基本的に、研修体制が整っていると考えて良いでしょう。
家庭教師センターは、研修で先生の人柄・雰囲気もチェックしている
また、家庭教師センターが研修をするのは、「先生の雰囲気を確認するため」という目的もあります。
家庭教師センターが先生に指導を依頼するときは、電話やメールで「横浜駅の近くに住んでいる、中2の男子生徒さんがいらっしゃるのですが、ご指導できませんか?」のような形で連絡します。先生が「ぜひお引き受けしたいです」のように返事をすると、研修が行われることになります。
つまり生徒を紹介する時点では、家庭教師センターのスタッフは先生と直接会っていないのです。
電話では好印象に思えても、実際に会ってみないとどんな人かは正確にわかりません。家庭教師センターのスタッフは学歴だけではなく、先生の雰囲気・人柄・言動などをチェックして、「指導を安心して任せられる人かどうか」を判断しています。
管理人も家庭教師センターの内部スタッフとして働いていたことがありますが、「家庭教師として教えたい」という先生には本当にいろんな人がいます。良い人も多いですが、残念ながら「この先生はちょっと・・」という人も実際います(汗)
センターのスタッフが「この先生には指導を任せられない」と判断した場合、その先生の紹介は見送られることになります。そしてスタッフは別の先生を探し、あらためて研修を行います。
このように家庭教師センターは、
- 先生にしっかり指導してもらうため
- 先生を実際に確認するため
という2つの目的で、研修を行っています。
講師が家庭教師センターで受ける研修の内容
次に、家庭教師センターが実際にしている研修の内容について。
先生は大きく4つのことを、研修で学んでいます。
【家庭教師センターの研修内容】
- 担当生徒の性格・学習状況について。
- 生徒の指導方針を、センターのスタッフと相談。
- 家庭教師センターのシステムを確認。
- 基本的な常識・マナー。
それぞれの項目を詳しく見ていきます。
担当生徒の性格・学習状況について
先生はセンターのスタッフから、「担当する生徒の学習状況や性格についての情報」を教えてもらっています。
家庭教師センターのスタッフは子供の学力や性格などの情報を、資料にまとめています。スタッフはこの情報を先生に共有して、「これから教える生徒さんは、こういう状況・性格なのか」のように知ってもらっています。
指導前に状況を把握することで、先生が指導のイメージをしやすくなります。
ただ、子供のプライベートなことはスタッフが配慮してくれるため、深すぎるところまで先生に伝えられることはありません。もし伝えたくないことがある場合、家庭教師センターのスタッフに「これは担当の先生に内緒でお願いします」と伝えると良いです。
生徒の指導方針を、センターのスタッフと相談
家庭教師センターのスタッフは子供の状況や様子を伝えた上で、先生と「今後どのように指導を進めるか」を相談しています。
大学生の先生には経験が浅い人もいるため、センターのスタッフが「この生徒さんは来月に定期テストがあるので、まずはそれに向けてポイントを絞って指導を進めましょう」のようにアドバイスすることが多いです。
また、経験がある先生や社会人の先生には、「この生徒さんは来月にテストがあるので、先生、どういう流れで指導を進めましょうか?」のように、センターのスタッフと先生が一緒に相談をすることが多いです。
指導が始まらないとわからないこともありますが、スタッフと先生はこのように、初回指導の前に方針を相談しています。そして「よし、この方向で教えていけば、きっと学力アップにつながるはずだ!」という結論を出して、話し合いを終えます。
家庭教師センターのシステムを確認
家庭教師センターによって、指導の報告方法などは違います。講師側の基本的なルールも、先生は研修で教えてもらっています。
家庭に関係しやすいこととして、「交通費の支払い方法」があります。交通費は「毎回の指導ごとに、家庭から先生に交通費を渡す」という場合と「月末に、1ヶ月分の交通費をまとめて先生に渡す」という2パターンがあります。
家庭教師センターのスタッフは先生に「交通費は、月末に1ヶ月分をまとめて受け取ってください」のように伝えているので、親も先生も交通費の精算について理解した上で指導を進められます。
また、先生は家庭教師センターに「指導報告」をしています。指導報告は毎回の授業ごとに行われるのが一般的で、「インターネット上のシステムで行う場合」や「書類を記入して提出する場合」などがあります。
基本的な常識・マナー
家庭教師の先生はセンターのスタッフから、常識・マナーの研修も受けています。たとえば先生は、次のようなことをセンターから伝えられています。
【先生が研修で学ぶ常識・マナーの例】
- あいさつを指導前・指導後にしっかりする。
- 清潔感のある服装・身だしなみで指導へ向かう。
- 指導時間をしっかり守る。
- 授業中にスマホをいじったり、大学の課題などをしたりしない。
- 遅刻・休みは余裕をもって連絡。
- 子供との連絡先交換や恋愛は絶対に禁止。
- 直接契約(家庭教師センターを通さずに指導すること)の提案は禁止。
上のようなことは親からすると当たり前かもしれませんが、大学生の先生は知らないこともあります。そのためスタッフがきちんと伝えることで、先生が常識・マナーを守って指導できるようにしています。
ただ、先生によってはスタッフがこうしたことを伝えても、あまり納得してもらえないことがあります。こうした先生は上でも紹介したように、家庭への紹介前に不採用となります。
実績のある家庭教師センターなら、しっかりした研修で安心
家庭教師センターではこのように、先生への研修をしっかり行っています。先生は子供の状況・指導方針・常識・マナーなどを理解した上で指導に来てくれるため、子供の勉強を安心して見てもらうことができます。
長く運営されていて実績のあるサービスなら、研修体制は整っています。家庭教師センターごとの具体的な研修内容は、体験授業でスタッフに聞くと教えてもらえます。できれば2〜3社を比べて、「ここなら安心だな」と感じられるサービスを利用しましょう。
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