中学3年生のお子さんにとって、夏は高校受験を意識し始める時期。夏休みや7月ごろから、本格的に勉強を始める人は多いです。
夏は時間があり、これまでの復習をするのに最適!これから勉強を頑張るのもオススメです。
そこでここでは、「夏からの高校受験対策、学習のポイント」を解説します。お子さんに伝えて、ぜひ志望校の合格をつかんでほしいと思います。
夏は高校受験の対策を始めるのにピッタリな時期!5つのポイント
高校受験に向けた勉強をこれから始める場合、特に意識したいのは次の5つです。
- まずは計画を立てて勉強時間を確保。「平日:1〜2時間、土日:2〜3時間」のように決める
- 5教科全て大切だけど、まずは英語・数学。中1〜2年の内容を復習する
- これまで勉強習慣がなかった場合、新しく教材を買うのは逆効果。まずは学校のワークを解き直す
- 英・数1〜2年の復習を終えたら、国・理・社と中3内容の復習
- 塾や家庭教師を利用する人は多く、併用する人もいる。早めの対策を
1. まずは計画を立てて勉強時間を確保。「平日:1〜2時間、土日:2〜3時間」のように決める
「よし、高校受験に向けて勉強を頑張ろう!」と思っても、3日坊主で終わることはよくあるもの(汗)一時的に上がったテンションで勉強を始めても、なかなか続きません。
これを避けるには、まずは計画を考えることが大切。
高校受験はシンプルにいうと、「英・数・国・理・社の中1〜中3内容を、ひと通りマスターする」というのが目標。これを残り期間、どれくらいのペースで勉強すれば終わるかを考える必要があります。
中1のワークは簡単だから、2週間で終わらせよう。1日2単元ずつワークを復習すれば終わるな。
そこから1ヶ月かけて、中2のワークを終わらせよう。1日1単元ずつ復習しよう。
もっと早く終わるかもしれないけど、ひとまず余裕を見ておこう。今が7月の中ごろだから、8月中には英・数の復習が終わるな」
上のように「勉強の量」と「どれくらいの期間で終わらせるか」を考えれば、1日に必要な勉強量が見えてきます。
また、1日の勉強時間を考えるのも効果的。
時間をきっちり決めることで、ペースを作りやすくなります。
ちなみにまとめて3時間や4時間の勉強は、多くの人がなかなか続けられません。そのため1時間や2時間ほどで区切るほうが、集中力を保ちやすくなります。受験が近づいてくるとそうも言ってられないので長時間の勉強も続きやすくなりますが、夏の時期はメリハリをつけて勉強しましょう。
2. 5教科全て大切だけど、まずは英語・数学。中1〜2年の内容を復習する
夏からの高校受験対策でまずやるべきなのは、英語と数学。中1〜2年の内容を復習しましょう。
復習ができている状態とは、「中学校で使っているワークの問題を、何も見ずに通り解ける状態」が目安。英語は単語も覚えておく必要があります。
偏差値が平均レベルの高校が志望校なら、まずは基本問題を解けるようにしましょう。ワークの後半には難しい問題が並んでいますが、これは無視。各単元の最初にある「基本問題(A問題)」を中心に、「練習問題(B問題)」も解けると良いです。3段階目の問題は、中1・中2の復習が終わったタイミングで解きましょう。
志望校の偏差値が60以上、またはワークの問題を「ある程度は解けるな」と思ったら、最初から全ての問題を解けばOK。英語と数学は復習に時間がかかるため、まずは先に終わらせましょう。
また、英・数で中1・中2の復習が終わるころには、勉強習慣もついてくるはず。少しずつ時間は伸ばすと良いですが、ほかの科目を勉強する余裕が出てきたり、勉強の仕方がつかめてくることで全体的に点数が伸びたりすることもあります。
3. これまで勉強習慣がなかった場合、新しく教材を買うのは逆効果。まずは学校のワークを解き直す
人によっては受験対策のために、「よし!明日から頑張ろう。まずは本屋で問題集を買おう」と考えることがあります。ただ、これまで勉強に力を入れてこなかった場合、参考書や問題集を買っても挫折することがほとんど。購入代だけ損してしまうことがよくあるため、あまりオススメしません。
それよりも使うべき教材は、学校のワーク。全科目の中1・中2のワークを用意して、英語と数学から復習しましょう。
お子さんによっては上のように思うかもしれませんが、書いた答を隠して、問題が解けるかどうか確認してみてください。全ての問題がさっと解ければ良いですが、そうでないことは多いはずです。
学校のワークは使い慣れていて、「1度は解いた」という安心感があります。真っ白な問題集を全て解き終えるには、かなり強いメンタルが必要。多少は記憶が残っている学校ワークのほうが、スムーズに勉強しやすくおすすめ。高校受験はワークの問題を全てさっと解けるように仕上げれば、かなり高得点を狙えるはずです。
4. 英・数1〜2年の復習を終えたら、国・理・社と中3内容の復習
英語と数学で1〜2年の復習を終えたら、次は「残りの復習」と「中3内容の復習」です。後回しにした国語・理科・社会の中1・中2ワークを復習しつつ、中3内容は春に習ったことを復習しましょう。
【中3・7月からの学習スケジュールのイメージ】
これらの勉強は9月からになることも多く、8月中に焦って進める必要はありません。余裕があれば大丈夫ですが、まずは英・数の復習を8月末でしっかり終えることが大切です。
また、中3の内容はテストを復習のかわりにして、勉強した単元をしっかり仕上げていくことが大切。冬にまとめて復習するのは大変なので、きっちりマスターする気持ちで授業やテストを受けると良いです。
5. 塾や家庭教師を利用する人は多く、併用する人もいる。早めの対策を
夏から勉強を頑張るために、塾や家庭教師を利用するご家庭も多いです。
上で紹介した計画や勉強方法は理解できても、「そもそも自分だけでは進められない・・」というお子さんもいます。勉強が苦手だったり、苦手意識をもっていたりする場合、塾や家庭教師で教えてもらうほうがスムーズに進みます。
また、ある程度は勉強ができるお子さんも、より学力や点数を伸ばすために塾や家庭教師を利用することは多いです。
いずれにしても、高校受験はお子さんにとって大切。もちろん費用はかかりますが、塾や家庭教師は必要に合わせて考えてみてください。
塾は集団形式と個別指導があり、集団形式の大手塾は多くの生徒さんが通っていて人気です。個別指導は1人の先生が2〜3人の生徒さんを指導するため、よりきめ細かな学習をしやすいです。学校と同じ形式が勉強しやすいなら集団形式、じっくり教えてもらうなら個別指導がおすすめです。
また、家庭教師はとにかく勉強が苦手な場合や、「英語と数学を集中して頑張りたい」のような場合に向いています。1対1指導なので学習効果は高く、密集しないため安全性も高いのがメリットです。
塾も家庭教師も、最初に無料で相談や体験授業を受けることができます。まずは近くの塾や家庭教師の会社に問い合わせてみるのがおすすめです。
(参考)
- 子供が学校の勉強についていけない!やっぱり学習塾か家庭教師を利用するべき?
- 学習塾で子どもの成績が上がらない・・。原因と4つの解決策
- 学習塾と家庭教師の併用は効果的?相乗効果が期待できる使い方と気をつけるポイント
- 家庭教師だけでも高校受験で志望校に合格できる?おすすめの場合4パターン
- 中学生(高校受験)向けのオンライン家庭教師おすすめ5社ランキング!お値打ち&質の良いサービスは?
夏から頑張れば、高校受験の当日にしっかり間に合う!
7月や8月の夏休みは、高校受験の勉強を始めるのに最適な時期。夏から頑張れば間に合うため、ぜひここからスタートしてほしいと思います。
上で紹介したポイントをまとめると
「まずは英・数で中1・2年の内容を復習 → 国・理・社の中1・2年内容を復習 → 中3の勉強についていき、秋冬から過去問」
という流れになります。
また、お子さん1人で勉強を進めるのは、かなり大変。必要に応じて学習塾や家庭教師を利用すると良く、通いやすさやお子さんの向き不向きを踏まえて考えてみてください。早めに準備を始めて、志望校合格に向けて頑張ってほしいと思います。