最近人気が高まっているのが、「オンライン家庭教師」。パソコンやタブレット、スマホの画面を通して1対1の授業を受けることができ、新しいサービスとして広まり始めています。
新型コロナウイルスの影響で、さまざまなことが大きく変わる可能性があります。これは教育業界にも当てはまり、オンライン家庭教師が新しいスタンダードになっていくかもしれません。
ここでは、オンライン家庭教師のメリット・デメリットを解説します。
オンライン家庭教師のメリット
まずはオンライン家庭教師のメリットについて。
オンライン家庭教師には、大きく8つのメリットがあります。
- 遠隔での授業なので、ウイルスやトラブルの心配なし
- 有名大学の先生に教えてもらえる
- 先生の変更をしやすい
- 授業の時間に融通がききやすい
- 先生に払う交通費がかからない
- 送迎・お茶出し・部屋の掃除・あいさつなど、気を使う必要がない
- 料金がシンプルでわかりやすい場合が多い
- 支払いにクレジットカードが使えることが多い
1. 遠隔での授業なので、ウイルスやトラブルの心配なし
オンライン家庭教師は生徒と先生が離れた場所にいても授業できるため、ウイルスの感染リスクを避けることができます。
従来の家庭教師もお互いが体調に気をつけて、マスク着用・換気・距離などに気をつければ、感染リスクはかなり低いと考えられます。ただ、オンライン家庭教師は距離が完全に離れているため、より安心です。
また、対面の家庭教師は基本的に安全ですが、セクハラや生徒・先生間の恋愛トラブルが心配な場合はあります。異性の先生だとこうした可能性がゼロではなく、気になる人もいます。
こうした危険もオンライン家庭教師なら避けることができ、授業で先生が変なことを言ったら、すぐにストップすれば大丈夫です。
2. 有名大学の先生に教えてもらえる
オンライン家庭教師の大きな魅力として、「希望の先生を選びやすい」ということが挙げられます。
地方に住んでいる人はこれまで、東大や京大を始めとした旧帝大や早稲田・慶応などの先生には教えてもらえませんでした。家に来てもらえないため、どうしても無理だったわけです。
ですがオンライン家庭教師なら子供と先生がどこに住んでいても授業ができるため、憧れの大学の先生に教えてもらえます。
オンライン家庭教師として登録している先生はたくさんいて、有名大学の先生の中でもさらに選ぶことができます。講師にとっては競争が激しくなって大変ですが、利用するご家庭にとってはとても良いです(笑)
3. 先生の変更をしやすい
オンライン家庭教師は、先生を変更しやすいのもメリットです。もちろん無料で変更できるサービスがほとんど。
これまでの家庭教師では、「無料で先生を変更できても、次の先生をなかなか紹介してもらえない・・」ということがありました。特に地方や郊外では、「場所が遠くて先生が教えに行けない」「近くに住んでいる先生はいるが、予定が合わない」ということがときどきあります。
オンライン家庭教師なら変更を希望しても別の先生がすぐに見つかり、授業に間が空いてしまう心配がありません。
4. 授業の時間に融通がききやすい
授業の時間に融通がききやすいのも、オンライン家庭教師の魅力。子供も先生も自宅から授業ができるため、お互いに大丈夫なら、夜の21時や22時から授業をしても大丈夫です。
また、急なキャンセルでも別の日に変更しやすく、子供も先生も臨機応変に対応できます。
5. 先生に払う交通費がかからない
これまでの家庭教師では、先生に交通費を払う必要がありました。場合によっては交通費が月2,000円くらいになることもありますが、オンライン家庭教師ならゼロですみます。
たとえば先生への交通費が月2,000円だったとして、年間で24,000円のコストです。オンライン家庭教師1〜2ヶ月分くらいの出費なので、これを節約できるのは大きいです。
6. 送迎・お茶出し・部屋の掃除・あいさつなど、気を使う必要がない
オンラインだと、先生に気を使う必要がないのも良いです。
駅までの送迎(必要に応じて)・お茶出し・部屋の掃除・授業前後のあいさつなど、先生への対応は正直、親としても少し大変。オンラインだとこれらが全て必要なく、手間や時間が省けます。
7. 料金がシンプルでわかりやすい場合が多い
これまでの家庭教師センターは、公式サイトに料金が詳しく載っていないところが多いです。「詳しい料金は体験授業のときに説明」というスタイルで、営業スタッフによる話を聞く必要がありました。
オンライン家庭教師は全てオンライン上で完結するため、スタッフが家に来ることはもちろんありません。料金ももちろん公式サイト上に全て載っていて、「最初に入会金がかかり、あとは指導料のみ」のようにシンプルでわかりやすいことが多いです(複雑だと利用しない人が多いため)。
従来の家庭教師センターもこうなればいいと思うのですが、オンライン家庭教師の料金がわかりやすいのはとても良いです。
8. 支払いにクレジットカードが使えることが多い
オンライン家庭教師はネット上のシステムを整えていて、支払いもクレジットカードを使えることが多いです。
これまでの家庭教師センターは口座振替(引落し)や「指導料を先生に直接手渡し」のような会社が多く、クレジットカードに比べると不便です。
オンライン家庭教師でも口座振替のみの場合はありますが、多くの会社でクレジットカード払いに対応しています。
オンライン家庭教師のデメリット
オンライン家庭教師にはデメリットもあります。次の3点をチェックしておきましょう。
- 対面に比べると、授業の質が落ちやすい。細かい点の指導がしにくい
- 先生との距離が遠くなりやすい
- すぐに授業や先生の変更ができる反面、強制力が弱まりやすい
1. 対面に比べると、授業の質が落ちやすい。細かい点の指導がしにくい
オンライン家庭教師は画面上でのやり取りになるため、授業の質は対面に比べると落ちやすいです。
サービスによっては2台のカメラで子供が解いている様子を画面に映したり、先生と子供がチャットやホワイトボード機能でコミュニケーションを取れたりするなど、授業の質にこだわっているところもあります。
ただ、管理人もオンライン授業をしていますが、機能が充実していても、やはり対面での臨場感には劣ると感じます。
先生が子供の横にいて解く様子をチェックしたり、子供の様子をうかがいながらアドバイスやちょっとした雑談を挟んだりするのは、対面のほうがしやすいです。
家庭教師は「1対1のダイレクトな指導」が最大のメリット。オンライン家庭教師は効率的で安心ですが、肝心なポイントが弱くなりやすいです。
もちろんオンラインでもある程度の質は確保できるため、悪くはありません。先生によっては対面と同じくらいの質を保てる人もいるため、体験を受けて子供が「これでやっていけそう」と感じれば、オンライン家庭教師でも大丈夫です。
2. 子供と先生の距離が遠くなりやすい
授業には「空気感」があります。
良い雰囲気での授業は子供が先生に親近感をもちやすく、「この先生なら頑張れる」と感じやすくなります。先生を気に入ると、子供の学力もグッと伸びやすくなります。
オンライン家庭教師では授業が画面越しになり、たくさんの先生を選べるため、先生との精神的な距離が遠くなりがちです。
もちろんオンラインでも生徒の様子は確認でき、コミュニケーション機能があるためある程度の親近感は子供にもってもらえます。ただ、授業の質と同じく、「悪くはない」という印象です。
3. すぐに授業や先生の変更ができる反面、強制力が弱まりやすい
オンライン家庭教師はインターネット上のシステムで手続きができるため、授業や先生の変更をするにも便利です。
ただ、「いつでも授業を受けられる、変更できる」「合わない先生はすぐに変えられる」ということは、逆に「強制力が弱まる」ということでもあります。
「今日は気が乗らないから、授業時間を変更したい」「この先生は微妙。別の人を試してみよう」のように授業や先生の変更を繰り返すと、逆に学力は伸びにくくなります。
家庭教師に限らず、勉強は継続が大切。同じ先生が一定期間、同じペースで教えてくれることで、結果が出やすくなります。便利で手軽というオンライン家庭教師のメリットがデメリットにならないよう、「この先生でやっていける」という人が見つかったら、目安としてまず半年間はなるべくサボらず頑張ることをおすすめします。
体験を受けて合いそうなら、オンライン家庭教師もオススメ
オンライン家庭教師はこれまでの家庭教師にないメリットがたくさんあり、新しい教育の形として広まる可能性が十分あります。ただ、ダイレクトな臨場感は対面に劣るため、デメリットも確認して利用することが大切です。
オンライン家庭教師も従来の家庭教師と同じように、無料で体験授業を受けられることが多いです。まずはオンライン授業や有名大学の先生による授業を実際に受けて考えてみるのもオススメです。