発達障害の子供は、勉強で上手くいかないことが多々あります。特に英語はつまずくお子さんが多く、「単語が覚えられない」「リスニングが聞き取れない」など、苦労しやすいです。
ただ、発達障害でも、勉強を続ければ学力を伸ばすことはできます。ここでは「発達障害の英語学習のコツ」と「おすすめの英語勉強法」を紹介します。
発達障害の英語学習でつまずきやすいのは、「英単語の暗記」「文法の理解」「発音」
発達障害(ADHD・LD・ASD・アスペルガー症候群・自閉症)のお子さんにとって、英語は難しい科目。特につまずきやすいポイントは4つ。
- 英単語の暗記(覚えられない)
- 文法(文の仕組みが理解できない)
- 発音(話せない)
- リスニング(聞き取れない)
上のいずれかでつまずくことが多いです。
ただ、きちんと英語学習に取り組めば、ペースはゆっくりかもしれませんが学力を伸ばすことはできます。
どうすれば上の4つを克服できるかを見ていきます。
発達障害でなくても、英単語を覚えられない子は多い。繰り返し、なるべく楽しく覚えよう
発達障害のお子さんは、「単語が覚えられない・・」と苦労することがよくあります。
ただ、周りの発達障害でなくても、なかなか単語の覚え方に苦労している人は多いもの。まずはお子さんに「周りの子も、単語を覚えるのに時間がかかっている(=自分だけが劣っているわけではない)」ということを伝えましょう。
「自分は発達障害で、単語を覚えられない」という思い込みが暗記のカベになっていることは、意外とあります。先入観を外したら、繰り返し、できれば楽しく覚えると良いです。
単語を1度見ただけで覚えられる人は、なかなかいません。読む・書く・声に出す、などの方法で、反復して頭に定着させましょう。
また、「単語を覚えないと、勉強が遅れてしまう・・」と深刻に考えると、どんどん覚えにくくなってしまいます。できれば明るく楽しい先生や英会話教材などで、「楽しく覚えよう!」というスタンスで学ぶと良いでしょう。
さらにできれば、「1日2つ、1週間で10個は覚えよう」のように、数を決めて暗記すると良いです。最初は数を増やしすぎず、「覚えた!」という感覚を重視しましょう。無理せず続けることで、自己肯定感を高めることにつながります。
英文法は発達障害でも、じっくり学べば理解できる!
次につまずきやすいのは、「英文法」。
例えば「This is a pen.」という文章は、「主語 + 動詞 + 名刺(補語)」という形になっています。より複雑な文章になると仕組みがわかりにくくなり、理解できなくなりやすいです。
文法は階段のように、だんだんレベルが上がります。つまりわからなくなっている部分を学び直して、そこからひとつひとつ学べば、理解できるようになります。
ただ、学校の授業ではほかの生徒さんがいるため、発達障害のお子さんだけにペースを合わせてくれません。家庭教師や英語教材などで、お子さん自身のペースで学ぶ必要があります。周りより遅れてしまうかもしれませんが、ひとつひとつ理解すればきっと追いつけます。
理論的な説明も必要だけど、「読む・聞く・書く・話す」の英会話的な学習も効果的
最後に「発音」。英語はリスニング(聞き取り)がありますが、単語や文法がわからないと「さっぱり聞き取れない」となることも多いです。
まずは単語と文法の勉強を重視して、学んだ単語や英文を、英語で聞くようにすると良いです。学校で使う教材は英語の音声をネットでダウンロードできるようになっていたり、リスニングの教材があったりするはず。これを聞いて、少しずつ英語に慣れましょう。
まずは全て聞き取れなくて良いので、定期的に英語を聞くことが大切。まずは聞き流しでも構いません。また、聞くだけでなく声に出して話してみたり、聞きながら読んだり書いたりするのも効果的です。英会話の学習に近いかもしれません。
また、発達障害のお子さんが発音を学ぶなら、「フォニックス」という学習方法が効果的という話もあります。小学生高学年や中学生、高校生は学校の教材(教科書・ワークなど)を元に勉強すると良いですが、発音をしっかり学びたくなったら取り入れてみてください。
リスニングも、まずは聞く時間を作ることから。YouTubeなどで、楽しく見れる動画を活用
英語を聞き取るリスニングも、発達障害のお子さんでなくても苦手な人が多い分野。
日本語が使えるのは、ずっと日本語に触れているから。英語もとにかく「量」が大切なため、まずは英語を聞く時間を作りましょう。
最近はリスニング教材を買わなくても、YouTubeなどの動画サイトで英語に触れることができます。英会話の基本を解説する動画や、英語のアニメやゲーム解説動画などもあります。
お子さんが興味をもてるジャンルの動画なら、英語自体は嫌いでも、ある程度は楽しく学ぶことができるはずです。
また、リスニングも「継続」が大切。1日や2日聞いて満足すると、なかなか英語力はつきません。何か別のことをしているときに動画を流すなど、ながら勉強を上手く活用して、英語を聞く機会が増えるように工夫しましょう。
発達障害の子供でも、英語を克服できる勉強法!3つの方法
発達障害のお子さんがつまずきやすい点を理解したら、次に英語の勉強法を決めましょう。できれば教材や家庭教師などを活用すると、お子さんが英語をスムーズに学びやすくなります。
発達障害のお子さんに向いている教材・サービスは、次の点を基準に選ぶと良いです。
- お子さんが自分のペースで学べるか(わからないまま先に進まないか)。
- 先生や教材の内容が面白いなど、楽しく学べる要素があるか。
- 先生がきめ細かく教えてくれるか。
英語の教材はたくさんあり、どれも学力アップに役立ちます。ただ、発達障害のお子さんには、上のポイントを押さえたものが向いています。特におすすめなのは、次の3つ。参考にしてみてほしいと思います。
家庭教師なら、英語・英会話が得意な先生がマンツーマン指導。オンラインで気軽に受講も可能
発達障害のお子さんにまずおすすめなのは、家庭教師。
家庭教師は先生が1対1で教えてくれるため、発達障害のお子さんに適しています。先生がお子さんの様子を見ながらじっくり教えてくれるので、わからないまま進められることがありません。
また、先生は雑談などを混じえて楽しく教えてくれるため、勉強へのモチベーションが上がるお子さんも多いです。
家庭教師の会社はたくさんありますが、発達障害について知識のあるスタッフがサポートしてくれるところもあります。こうした会社はADHD・LD・アスペルガー症候群・自閉症など、それぞれの傾向を踏まえて教えてくれるため、よりきめ細かい指導が期待できます。授業時間や回数もお子さんに合わせて決められるため、無理のない範囲で始めると良いでしょう。
(参考)家庭教師は発達障害のお子さんにもおすすめ。料金目安・注意点と評判の良いサービス5社(オンライン含む)
発達障害グレーゾーンなら、不登校専門のオンライン家庭教師「ティントル」もおすすめ
発達障害の症状がどの程度あるかは、お子さんによって千差万別。比較的軽い「グレーゾーン」のお子さんなら、不登校専門のオンライン家庭教師「ティントル」もおすすめです。
オンライン指導をしてくれる家庭教師の会社はありますが、ティントルは不登校のお子さんを専門にサポートするサービス。
- 授業時間は平日昼間の13〜16時のうち30分〜1時間。
- 何度も学べる映像授業あり。
- 月1回の面談で、担当スタッフに不安な点や気になる点などを相談できる。
- プログラミングの学習もあり(オプション)
ティントルは上のように、ほかの家庭教師サービスにはない特徴があり、かなり魅力的。学校をお休みしているなら、考えてみるのもおすすめです。
▶不登校専門オンライン個別指導・家庭教師「ティントル」公式サイト・詳細
スマホで楽しく英語を学べる教材「スタディサプリEnglish」なら、文法・単語・リスニング・スピーキングをバランス良く学習
リクルートの「スタディサプリEnglish」は、最近人気の英語学習サービス。テレビでもCMが流れていて、ご存知かもしれません。
スタディサプリEnglishはテキストで学ぶのではなく、スマホやタブレットで授業の動画や音声を聞いて学ぶスタイル。本当に基礎から勉強でき、ストーリー形式で楽しく学べるように工夫されています。
また、楽しく学べつつも内容は本格的。予備校で人気の先生による授業はわかりやすく、少しずつレベルアップできるようになっています。
さらにスタディサプリEnglishは英語の音声を重視しているため、発音(スピーキング)やリスニングの力も自然に伸ばせます。文法や単語だけでなく発音やリスニングも合わせて学ぶことで、よりしっかりとした英語の力を身につけられるはず。
スタディサプリEnglishは最初に7日間の無料おためし期間があり、この間にやめれば料金はかかりません。まずは試しに使ってみるのも良いと思います(※無料期間は申込日が1日目)。
発達障害の英語学習は、まずは英語を毎日勉強するところからスタートしよう
発達障害のお子さんでも、英語の苦手を克服することはできます。「わからない、覚えられない」という状況から勉強せずにいることが多いため、まずは英語を定期的に勉強するところからスタートしましょう。
できれば毎日勉強すると、少しずつ理解・暗記できるようになってくるはずです。最初はペースがつかめず大変かもしれませんが、少しずつ、なるべく楽しく学んでほしいと思います。